【MQLプログラミング】自動売買は安全? システムに潜む危険性とは

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朝日奈りさ
朝日奈りさ

自動売買って楽なイメージがあるけど、本当に安全なの?

自動売買システムを使う方法

はじめに、自動売買を使うことができるプラットフォームを解説します。

主に以下の2つです。

・FX会社独自の自動売買を使う
・MT4の自動売買(EA)を使う

 

それぞれ見ていきましょう。

 

FX会社独自の自動売買を使う

FX会社にもよりますが、独自の自動売買を提供している会社は多くあります。

その会社を選んで口座を作ると、自動売買を使うことができるようになります。

ただし、プログラムの内容を見ることはできません。

そのため、どんなロジックを使っているのか分からない自動売買になります。

それでも取引の成績は公開されていますので、参考にしながら選ぶと良いでしょう。

 

MT4の自動売買(EA)を使う

MT4という取引ツールを提供しているFX会社は、そのMT4を使って自動売買を動かすことができます。

先ほど解説した、会社独自の自動売買と違うところは、以下の通りです。

・プログラムの内容を見ることができる
・自作できる
・他人が作った自動売買を使うことができる
・バックテストやフォワードテストができる

 

MT4で動かすことができるプログラムを、EA(Expert Adviser)と呼びます。

MT4を提供している会社を選んで使うことで、上記のような優位性を得ることができます。

 

ちなみにMT4を提供しているFX会社なら、どこでも使うことができます。

なので、口座の仕様を見て、FX会社を選んでください。

 

また、本サイトはMT4で使えるプログラムを公開しております。

EA・インジケータなどがありますので、プライバシーポリシーを熟読し、遵守した上でご利用ください。

 

 

自動売買のメリット・デメリット

自動売買は裁量と違い、メリットもデメリットもあります。

そのため、自動売買と裁量のどちらが自分に合っているのかを見定めなければなりません。

ここからは、自動売買のメリット・デメリットについて、裁量と比べながら見ていきましょう。

 

自動売買のメリット

さて自動売買には、どんなメリットがあるのでしょうか。

以下の点について解説していきます。

・24時間トレードができる
・感情に影響を受けない
・最低限の相場分析でOK

 

1つずつ見ていきましょう。

 

24時間トレードができる

自動売買の最大の魅力です。

24時間トレードをすることができます。

パソコンを起動しておく必要がありますが、機械がトレードをやってくれるので、チャンスを逃すことがありません。

特に、平日22時から始まるNY相場は、相場変動が大きいため、稼ぎ時だと言えます。

しかしその時間は、日本では夜から深夜にかけているので、裁量だと睡眠時間を削らなければなりません。

そこで自動売買を使えば、寝ている間もトレードしてくれるので、大きなチャンスを掴むことができます。

 

加えてパソコンを24時間起動させることが難しい方もいらっしゃると思います。

そのような時はVPSと呼ばれるサービスを利用しましょう。

24時間パソコンを動かしてくれるので、自動売買と相性が良いです。

 

感情の影響を受けない

裁量トレードでは、「感情を出さないことが基本」と言われています。

冷静な感情を失うと、正しい判断をすることができなくなるからです。

一方で自動売買だと、機械がトレードするので、「感情」の影響がなくなります。

さらに安定したトレードをしてくれるので、自分の手法を確立しているかたは、自動売買を自作した方が合っているかもしれません。

もし勝ち負けで感情が動いてしまう方も、自動売買に挑戦してみると良いでしょう。

 

また、自動売買を使うことは、メンタルにも良い影響があります。

自動でやってくれるので、ポジポジ病がなくなります。

さらに、チャートを見る時間も少なくてすむので、他のことに時間を使えます。

 

最低限の相場分析でOK

自動売買は機械がトレードしてくれます。

そのため、相場分析に時間をかける必要がなくなります。

最低限の分析(トレンド相場なのかレンジ相場なのか)で十分です。

簡単な分析をした上で、自動売買システムを選ぶと良いでしょう。

さらに時間に余裕ができますので、相場の勉強などに時間を使えば、さらなる勝率UPが期待できます。

 

自動売買のデメリット

ここからは自動売買のデメリットについて解説します。

以下の3点です。

・急な変動に対応できない
・ロジックを理解するのは難しい
・苦手な相場でもトレードしてしまう

 

それぞれ見ていきましょう。

 

急な変動に対応できない

自動売買は、あらかじめ設定されたロジックに従ってトレードするため、急な変動に対応することができません。

裁量であれば、損切りや利確は柔軟にできますが、自動売買では柔軟にトレードできません。

リーマンショックやコロナ相場のような、急な変動に巻き込まれると資金を失う可能性があることに注意しましょう。

そのような相場でも、効率的にトレードするためには、損切りと利確を設定しておくことが良いです。

 

ロジックを理解するのは難しい

自動売買はプログラムでできています。

そのため、ロジックは必ずあるのですが、プログラムを読むことができないと、理解することは難しいでしょう。

また、プログラムを公開しているものは、勉強すれば理解できるのですが、非公開のものは勉強しても理解できません。

そのため、自動売買システムを使う前に、どんなロジックが使われているのか確認してください。

ロジックが分からないものは、使わないことをオススメします。

 

苦手な相場でもトレードしてしまう

自動売買は自動でトレードしてくれますが、悪く言えば「勝手にトレード」します。

そのため苦手な相場でも、遠慮なくトレードするので、自動売買の取り扱いには細心の注意を払ってください。

特にスキャルピングの自動売買は、気をつけたほうが良いでしょう。

というのも短期だと相場がコロコロ変わるので、自動売買が対応できなくなる可能性が高いからです。

得意な相場を見極めて、自動売買を利用するようにしてください。

 

定期的なメンテナンスが必要

上記のようなデメリットを解消するには、定期的なメンテナンスが必要です。

具体的には以下のようなメンテナンスが必要です。

・相場を分析して、その相場に合った自動売買を選択する
・ロット数を調節する

・損切りや利確の幅を調節する

このように、自動売買は完全放置してはいけないトレード方法です。

あくまで裁量の補助ツールとして運用しないと、資金を失う可能性があります。

 

 

自動売買の危険性とは

それでは本題に入りましょう。

自動売買には、どのような危険が潜んでいるのでしょうか。

結論としては、以下の5点です。

・予想外の事態に対応できない
・超スキャルピングでトレードしてしまう
・規約違反になってしまう可能性
・プログラムを見ることができない
・高額で購入させられる

 

1つ1つ解説します。

 

予想外の事態に対応できない

自動売買のデメリットにもあるように、自動売買は予想外の事態に対応することができません。

相場が熱くなっている時や、スプレッドが開いてしまう時間帯でもトレードします。

そのため、予想通りのトレードにならないこともあります。

また、最悪の事態を避けるためには、プログラムで制御する必要があります。

「特定の時間帯はトレードしない」「スプレッドが開いたらトレードしない」という制御が効果的です。

自動売買を安定して動かすコツは、予想外の事態を減らすことですので、動きが変だなと思ったら、すぐに対策すると良いでしょう。

 

超スキャルピングでトレードしてしまう

自動売買の中には、1分間に何回もトレードしてしまうものがあります。

そのような超スキャルピングトレードは、損失になってしまうことが多いです。

なぜならスプレッドがあるからです。

最低でも5分に1トレードくらいに調整してください。

そのため、超スキャルピングトレードの対策をしていない自動売買は、使わないように注意しましょう。

もしプログラムを書き換えることができるものであれば、対策を講じる方が良いでしょう。

 

規約違反になってしまう可能性

超スキャルピングトレードも規約違反になるのですが、他にも規約違反になることがあります。

例えば、たくさんの人が同じ自動売買を使っている場合、チーミングと判断されることがあります。

チームで取引することは、FX会社にとって不利ですので、口座凍結になる可能性があります。

なので、自動売買システムを使う場合は、あまり使われていない自動売買を使う方が良いでしょう。

また、自作すればチーミングと判断されることは無いので、自作することが確実です。

 

プログラムを見ることができない

FX会社が提供している自動売買はプログラムを見ることができません。

なぜならロジックが分かってしまうと、その自動売買を使うために課金する人がいなくなるからです。

そのため、「トレンド系」「レンジ系」と簡単な説明しかない場合が多いです。

それでもバックテストの結果から、どんな自動売買なのかはわかるので、十分に検討すると良いでしょう。

ロジックによって、結果のパターンが決まっているので、コツを掴めば簡単にわかります。

 

もし「プログラムの内容が分からないと使いたくない」という方は、MT4を使って自動売買をすると良いでしょう。

MT4で使えるプログラムは公開されているものも多くあります。

このブログでも公開しておりますので、自動売買を利用してみたい方や、自作してみたい方の参考になれば嬉しいです。

 

高額で購入させられる

自動売買は公開しない方が良いため、バックテストの結果だけ見せて、高額で売りつけられることがあります。

実際に使ってみて、その金額に見合った結果を得られれば良いのですが、大抵の自動売買は期待以下の結果になることが多いです。

なぜならバックテストの結果は書き換えることが可能ですし、スプレッドを0にしている場合もあるからです。

そのような高額な自動売買を買わない方が良いでしょう。

まずは、無料または自作したものを使ってみることをおすすめします。

 

自動売買の安全性を高める方法

自動売買は危険だと分かりましたが、「楽に稼げるなら自動売買を使ってみたい!」という方も多いと思います。

ここからは、自動売買の安全性を高める方法として、以下のことを解説していきます。

・プログラムを公開していないものは使わない
・相場の傾向に合った自動売買を使う
・自動売買(EA)を自作する

 

それぞれ見ていきましょう。

 

プログラムを公開していないものは使わない

プログラムを読むことができなくても、公開している自動売買の方が信頼性が高いです。

なぜなら、プログラムを分かる人にも見られる可能性があるため、嘘はつけないからです。

そのため、なるべくプログラムを公開している自動売買を使いましょう。

「FX会社が提供している自動売買は公開していないけどどうなの?」と疑問になるかと思います。

そのFX会社が責任を持って、ロジックを作っているので、信頼性は高いと言えます。

しかし、中にはよく分からない自動売買を作っている会社もありますので、評判をよく調べましょう。

バックテストの結果だけで選ぶと危険なので、会社や自動売買の評判が良いことが大事です。

 

相場の傾向に合った自動売買を使う

相場には「トレンド相場」と「レンジ相場」があります。

最低限どちらの相場なのかは分析しましょう。

そして、相場の傾向に合った自動売買を使うと、勝率が高まります。

逆に合っていない自動売買を使うと、勝率が低くなるので注意しましょう。

そのため、ある程度の裁量の技術が必要ですので、デモ口座などで練習してみることをおすすめします。

 

自動売買(EA)を自作する

Expert Adviser(以下 EA と略す)と呼ばれる自動売買があります。

EAはMT4というソフトで動かすことができます。

さらにMT4を使って、EAを自作することもできます。

自作するには、勉強するしかないので、本サイトが参考になると嬉しいです。

 

さて本題ですが、自作することで安全性を高める方法について解説します。

・自動売買用の口座を作る
・自動売買用のVPSを利用する
・規約違反にならないトレードを考える
・なるべくプログラムを公開しない

 

1つずつ見ていきましょう。

 

自動売買用の口座を作る

はじめに、裁量と自動売買の口座を分けるために、自動売買用の口座を1つ作っておいた方が良いです。

特に裁量のポジションと、自動売買のポジションが混ざると、間違えて決済してしまう可能性があるため、口座を分けることをおすすめします。

もしMT4を使える口座を持っている場合は、そちらを利用すると良いでしょう。

 

自動売買用のVPSを利用する

MT4で自動売買を使う場合は、24時間動かせると嬉しいですよね。

しかし24時間動かすには、パソコンをずっと起動しなくてはなりません。

そこで、VPS(Virtual Private Server)というサービスを利用すると良いでしょう。

VPSはパソコンを24時間起動してくれるサービスです。

そのパソコンにMT4をインストールして使うことができます。

月額1500円〜2000円程度かかりますが、ずっと自動売買を動かしたい方にはおすすめです。

 

規約違反にならないトレードを考える

自動売買の危険性で解説しましたが、規約違反にならないトレードを考えましょう。

特に、ロジックではないところを見落としがちなので、以下のことに注意すると良いでしょう。

・超スキャルピングトレードにならないこと
・注文が失敗したときに、連続で注文しないこと
・たくさんの人が使っている自動売買は使わないこと
・ロット数を設定できること
・損切りと利確を入れられること
・最大ロット数を超えないこと
・最大ポジション数を超えないこと

 

ロジックを考えるのも大事ですが、まずは上記のことをクリアできる自動売買を作りましょう。

別の自動売買を自作するときには、クリアした自動売買をコピペするだけですむので、簡単に作れます。

自動売買上級者ほど、ロジックは後で考えています。

 

なるべくプログラムを公開しない

本サイトを全否定しているようですが、「実際に使っている自動売買システム」は公開しない方が良いです。

なぜなら、「チームを組んで取引している」と、FX会社に判断されやすいためです。

チーミングは立派な規約違反なので、注意しましょう。

なぜ、チームを組んで取引していると判断されてしまうのかというと、自動売買は機械がトレードしているためです。

機械なので、トレードのタイミングがズレることがなく、同時にたくさんの人から注文が入ります。

「トレードのタイミングがズレないこと」がチーミングになってしまう可能性があります。

 

チーミングを回避するためには、自分だけの自動売買システムを作るしかありません。

なので、実際に使っている自動売買は公開しないほうが良いのです。

本サイトで配布しているものは、あくまで勉強用なので、実際にトレードさせないでください。

 

まとめ

自動売買の種類から、安全性を高める方法まで解説しました。

FXに限らず、投資の世界では詐欺やぼったくりが蔓延しているので、気をつけましょう。

そして、自動売買を使うときにも、危険性を十分に回避した上で使ってください。

安全で信頼できる自動売買システムほど、心強いものはありません。

自動売買は危険性もありますが、ほとんど回避できるものです。

安全性を高めた上で、自分だけの自動売買システムを作ってみてください。